mCCDA培地を用いた培養法とTEMPO® CAM法での菌数計測の比較
カンピロバクターは、世界的に主要な食中毒原因菌となっており、本邦においても近年食中毒原因菌の1位となっている。
これらの食中毒は、カンピロバクター汚染を受けた調理不足の鶏肉や鶏肉加工製品を摂取したことによるものが多い。
カンピロバクターの定量試験法については、欧米では ISO 10272-2法、米国では米国農務省 (USDA) の食品安全検査局 (FSIS) が定める方法 (以下、USDA-FSIS法) によって規定されているが、本邦では定性試験法 (NIHSJ-02法) のみで定量試験法は定まっていない。 (2020年3月現在)
既に定量試験法が存在する欧米をはじめ、世界的にカンピロバクターを定量的に評価する重要性の認識と自動化へのニーズが高まっていることから、USDA-FSIS法と同等の性能をもつキットとして、C. coli、C. jejuni、C. lari を含む全ての耐熱性カンピロバクターを対象とした TEMPO® CAM (カンピロバクター計数キット) が開発された*。しかし、本邦においては、USDA-FSIS法で用いられるCampy-Cefex agarよりもISO 10272-2法で用いられるmCCDA培地を使った培養法のほうが一般的である。そこで、本邦におけるTEMPO® CAM の有用性を評価するために国立医薬品食品衛生研究所とビオメリュー・ジャパン株式会社で実施した、ISO10272-2法に従ってmCCDA培地を用いた培養法とTEMPO® CAM 法を比較した結果を紹介する。
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